アバクロジャケット

アバクロの創業は前述の通り1892年のニューヨーク州がスタートとなっていますが、当初はスポーツショップとして創業され、創業者であるデイビット・T・アバクロンビー氏が、アウトドア関連用品（キャンプ･狩猟など）を中心として高品質な商品の提供をしていました。


その後、1900年になってから、元はここの顧客だったエズラ・フィッチ氏が経営に参加するようになり、1904年から現在の「アバクロンビー&フィッチ」の形態となっていきました。


アバクロは今でこそレディスやキッズアイテムも展開していますが、元々はメンズの無骨な商品がメインで、冒険好きで知られていたかのアメリカ人作家アーネスト・ヘミングウェーもよくここで釣り道具やウエアを購入していたということで、他の作家仲間にも薦めていた程気に入っていたそうです。


ヘミングウェイの言葉通り、その当時は客の85％が男性だったということで、女性は男性客についてきた客で、女性が自主的に選択するタイプの店ではありませんでした。


この方向が大きく転換されたのは、1988年にリミテッド社（現リミテッド・ブランズ社）が買収し、1992年にマイケル・ジェフリーズCEOを迎えてからで、ここで20代前半をターゲットにしたヴィンテージ風カジュアルブランドに変身したのです。


以後はカジュアルでありながら、健康的で体にフィットするデザインが人気となり、丁度このカジュアルファッションブランドへと変化した年が1992年であり、創業も1892年だったのでアバクロンビー&フィッチの洋服には「92」というロゴが多用されているのです。